乳腺健康アドバイス

[Vol.14]乳がんと女性ホルモン

しこりの増大曲線

 乳がんはホルモン依存性のあるがんです。従ってホルモン分泌状態の変化の大きい閉経期に多くできます。年齢を5歳間隔に区分しますと、46歳から54歳の間が32%を占めます。この時期には硬い乳房が軟らかくなり、比較的早期の乳がんが多く発見され、予後も良好です。これに引き換え30歳代以下の乳がんは10%と発見は少ないのですが、エストロゲン値も高い時期であり、乳房も硬いため発見が遅れがちとなり、予後も不良なことが多いのです。
 一方高齢者では、70歳以上は15%と結構多いのです。ホルモン補充療法をやっている人以外では、エストロゲン値も低く、発育はゆっくりしていて経過も良好ですが、腫瘍径が3センチを超すと、免疫力の低下などから急激に進行し、予後は不良となります。

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