乳腺健康アドバイス

[Vol.7]乳がん発育速度と検診期間

しこりの増大曲線 乳房にしこりがありながら、何等かの理由でそのまま経過観察となり、その後手術を受けられた100余例の乳がんについて発育速度を調べました。これは腫瘍倍増時間といい、1個の細胞が2個になるのにかかる時間が元になって決まります。
腫瘍倍増時間が最も短いものは1ヶ月、最も長いものは27ヶ月であり、平均では6ヶ月でした。このことから、5ミリのしこりが2センチに成るのにかかる時間は最低7ヶ月、最長14年であり、平均は2年半です。また、2センチが5センチに成るには最短5ヶ月、最長9年であり、平均では1年9ヶ月かかります。腫瘍倍増時間の平均速度を図に示しました。
  このことから早期がんで発見するためには、1センチにならないと解らない触診では、1年毎の検診が必要であり、5ミリでも解かるマンモグラフィでは、2年毎の検診でも充分ということになりますが、中には発育速度の速いものもありますので、自己触診の併用が不可欠となります。
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