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自己触診を行うにあたって最も大切なことは、実行すれば早期発見できるのだということを、しっかり認識することです。表は、当院で乳がん手術を受けた患者さん285人について調査した結果ですが、月1回の自己検診を行っていた人では、毎年1回の視触診検診を受けている人よりも早期がんの割合が高くなっています。
次に、自己検診法の方法は簡単なもので、いつも同じやり方で調べることが大切です。そして今の状態を知っておくことがとても大切です。生理のある人は終了後に、ない人は例えば月初めと日を決めて、入浴時などに調べて下さい。
まず、鏡の前に立ち乳房の形、左右差、引きつりの有無、乳頭の向きや異常分泌の有無などを調べます。そして手を下げた状態と上げた状態で調べます。左右を比較して、変わった症状があれば精密検査が必要です。
次に触診に移ります。調べようとする側と反対側の手で調べます。やはり、手を下げた状態と上げた状態で調べます。触り方を5ポイントにまとめてみました。異常があれば専門医で受診してください。
診察を受けたとき、気になる症状について説明を聞き、触る強さを学んでください。きっと次の自己検診に役立つはずです。日ごろの状態を知り、自己検診を続けながら、数年に一度マンモグラフィ検診を受けることが、乳がんから身を守る最良の方法と思います。
◆自己触診法についていの5ポイント◆
・指先の腹で調べる
・押しつける強さに注意(乳頭から3横指上方で肋骨を触れる強さ)
・充分に広い範囲を調べる
・異常と思ったらあおむけに寝て調べる
・左右差があれば専門医を受診する